第228回 逆イールドが景気後退を告げた

金利の逆転が教える景気の真実

景気の天井が近づいています。その兆候が金利に現れ始めています。今日は、これについてお話しします。

通常、お金を貸す期間が長いほど金利が高くなる(短期金利<長期金利)順イールドが正常な状態です。銀行の定期預金をしたことがあるなら、お馴染みですね。しかし、これが逆転した時、つまり、期間が短いほうが金利が高い状態(短期金利>長期金利)を逆イールドと呼びます。

歴史が証明する暴落の引き金

逆イールドは景気の天井のサインです。過去の米国の例を見てみましょう。図表1をご覧ください。米国の10年債と3ヶ月債の金利差を表したグラフです。

第228回 逆イールドが景気後退を告げた 画像1

この数値がプラスならば、短期金利<長期金利

マイナスならば、短期金利>長期金利

です。

すなわち、数値が0を下回った期間が逆イールドの発生期間であり、黄色の丸で示しています。そして、その直後に来る赤い枠が景気後退期を示しています。

これらの逆イールドが発生した主な時期は以下の通りです。

・ITバブル崩壊前(2000年)

・リーマン・ショック前(2006年)

・コロナショック前(2019年)

このグラフから分かることは、逆イールドの直後には景気後退が訪れるということです。

仕組みはこうです。

これから3か月お金を借りたい人は多いが、10年借りたい人が少ない場合、逆イールドになります。金融市場は長期では金利が下がる(つまり、景気が悪化する)ことを読み込んでいることになります。

唯一の例外は2022年~24年の逆イールドです。この後には景気後退が起きませんでした。この理由は、米国の金融当局がマネーを大幅に刷ったためでした。しかし、今ではやり過ぎを反省してマネー(GDP比)は縮小に向かっています。

日本の逆イールドは財務省が公表している

日本はどうでしょうか。財務省が現在公表している個人向け国債の金利をみてみましょう。図表2をご覧ください。

第228回 逆イールドが景気後退を告げた 画像2

5年(1.89%) > 10年(1.67%) > 3年(1.57%)

このように、逆イールドが起こっているのです。

歴史の法則を無視して、大切な資産をリスクの高い株式市場に放置し続けることは、大雨が来るのを知っていながら、川の真ん中でキャンプを張り続けるようなものです。景気の天井が近づいている今、わたしたちがすべきことは、資産を株式から引き出すことです。

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